孔鉉佑駐日大使、ペロシ訪台とG7外相声明で日本側に厳正な立場表明
2022-08-08 08:27

 2022年8月4日、孔鉉佑駐日大使は米国議会のペロシ下院議長の台湾訪問について日本の森健良外務事務次官に厳正な立場を表明し、日本が7カ国グループ(G7)と組んで台湾関連の外相声明を発表したことについて厳重な申し入れをした。

 孔大使は次のように表明した。米国議会のペロシ下院議長が中国の台湾地区を訪問したことに対し、中国はすでに何度も厳正な立場を表明している。日本はかたくなに米国に呼応し、他のG7諸国と組んでいわゆる台湾関連の外相声明を発表し、中国の内政に乱暴に干渉し、国際関係の基本的準則に著しく背いた。そして下心をもって是非を混同させ、白黒を転倒させ、仲間を集めて中国を封じ込めようと企てている。中国はこれに断固反対し、これを強く非難する。

 さらに次のように表明した。台湾問題は中国の内政であり、いかなる外部の干渉も許されない。一つの中国の原則は広く認められた国際関係の準則であり、いかなる挑発も許されない。国家の完全な統一の実現は民族の大義、歴史の必然であり、大勢には逆らえない。いかなる国、いかなる勢力、いかなる者も国家の主権と領土保全を守り、国家の統一と民族の復興を実現する中国政府と人民の強固な決意、揺るぎない意志、強大な能力を見誤ってはならない。

 孔大使は次のように指摘した。台湾海峡の緊張のいきさつははっきりしており、理非曲直は一目瞭然である。米国はかたくなにペロシ訪台を手配し、下心をもって挑発をかけ火遊びをし、一つの中国の原則と中米の三つの共同コミュニケの規定に著しく違反し、中国の主権と領土保全を著しく侵害し、台湾海峡の平和・安定を著しく破壊し、「台独」の分裂勢力に著しく誤ったシグナルを送っており、中国は絶対に座視しない。中国が断固たる措置を講じて領土保全を守り、核心的利益を守るのは完全に正当で道理にかなっており、挑発者に対する警告であり、地域の安定と台湾海峡の平和を守ることでもある。

 また次のように表明した。いま台湾問題において現状を変更し、緊張を招いているのは台湾当局と米国である。台湾当局は再三、「米国に頼って独立をはかり」、「脱中国化」をやり、「漸進的台独」を推し進めてきた。米側は絶えず一つの中国の原則を歪曲、改ざんし、無実化、空洞化し、「台独」分裂勢力を支持、容認し、中国のレッドラインとボトムラインに一歩一歩迫っている。そして「台湾カード」を切って「台湾問題で中国をけん制する」ことを企て、中国の発展を遅らせ、地政学的ゲームをもてあそび、対抗・分裂を挑発しており、米国こそ台湾海峡の平和・安定の最大の破壊者である。

 孔大使は最後に、次のように強調した。台湾問題は中日関係の政治的基礎と両国間の基本的信義に関わることだ、中国としては、日本が台湾問題の高度の機微性をはっきり認識し、中日の四つの政治文書の精神とこれまでの約束を誠実に守り、中国側の重大な懸念に厳粛に対処し、米国の台湾関連のネガティブな言動の尻馬に乗り調子を合わせるのをやめ、米国の「台湾問題で中国をけん制する」誤った戦略に追随し呼応するのをやめ、両国関係が著しく妨げられるのを回避するよう促したい。