孔鉉佑駐日大使が台湾問題における中国側の立場を日本の各界に詳しく説明
2022-08-25 13:11

  最近、孔鉉佑駐日大使は日本の各界関係者との接触の中で、台湾問題における中国側の立場を詳しく説明した。

 孔大使は次のように強調した。米国は中国の忠告と警告を顧みず、独断専行してペロシ氏が中国の台湾地区をこそこそ訪問するのを許し、中国の主権を著しく侵害した。米国が行った政治的約束に著しく違反しており、たちが悪く、その誤りは重大だ。米国が挑発して騒ぎを起こしたのが先で、中国の正当な反撃が後であり、因果は明らかで、事実は確かなものであり、誰が正しく誰が間違っているのか、公理はおのずと人心にある。自身の主権と領土保全を守り、内政不干渉という国際関係の基本準則〈規範〉を守り、台湾海峡の平和と安定を守るため、中国は必要かつ適度な反撃を行ったもので、関係するやり方は理にかない法にかなっている。

 孔大使は次のように表明した。ペロシ氏が中国台湾地区をこそこそ訪問した後、米国は悔い改めようとしないばかりか、罪はないのだという姿勢を示した。ペロシ氏本人は中国側の強い関心をなぜ招くのか理解できないと言った。ブリンケン国務長官は、台湾の40年余りの現状変更は北京からのもので、米国ではない、とまで言った。これは完全に黒を白と言いくるめ、逆ねじを食わせるものだ。ペロシ氏の訪台は米台の往来を格上げする重大な政治的挑発であり、米国はこのことをよくわかっている。近年、米国は下院議長ら高官の訪台を放任し、台湾への武器売却の規模と性能を絶えず引き上げ、一方的にでっち上げたいわゆる「台湾関係法」、「台湾への六つの保証」を利用して一つの中国の原則を空洞化し、骨抜きにし、ねじ曲げ、台湾がいわゆる「国際空間」を広げるのを公然と助けてきた。まさに信義に背き、好き勝手に振る舞うこうしたやり方が台湾海峡の現状を変えたのである。

 孔大使は次のように指摘した。「平和統一、一国二制度」は台湾問題の解決における中国側の基本方針だ。われわれは平和統一のための広々とした空間をつくることを願っているが、さまざまな形の「台湾独立」分離活動のためのいかなる空間も絶対に残さない。もし「台湾独立」分離勢力または外部の干渉勢力が挑発し、無理強いし、さらにはレッドラインを突破するなら、われわれは断固たる措置を取らざるを得ない。中国はこのほど白書「台湾問題と新時代の中国の統一事業」を正式に発表し、台湾問題の歴史的経緯と政策・主張を全面的に詳しく説明した。平和を心から愛し、公理を堅持する各方面の人々が中国と一緒に、一つの中国の原則を共に守り、国連憲章の趣旨と規定を共に守り、地域の安定と世界の平和を共に守っていくことを希望する。

 孔大使は次のように強調した。日本は現在の台湾海峡情勢緊張の当事者ではない。中国の反撃行動の対象となっているのは米国の政治的挑発と「台湾独立」勢力で、その目的は国家主権と領土保全を守ることにあり、日本と関係がなく、もともと日本の利益に及ぶものではない。日本には中国の内政に干渉する権利がなく、台湾問題で米国に迎合、追従して振る舞うことはなおさらすべきではない。東アジアは中日が共に身を落ち着け心のよりどころを得る地域である。一つの中国の原則は中日関係の政治的基礎であり、また、日本が行った明確な約束でもある。日本は地域の対立を引き起こし、緊張情勢をエスカレートさせる行為を停止すべきであり、さもなければ「高く跳ぶほど落ちた時は痛いものとなる」だけだ。

 孔大使は次のように表明した。忘れるべきでないのは、日本がかつて半世紀もの長きにわたって台湾を不法占拠し、歴史的犯罪の責任を負っているということだ。戦後の国際秩序の法的基礎を定めた「カイロ宣言」、「ポツダム宣言」は台湾と澎湖列島を含め日本が窃取した中国の領土の中国への返還を明確に規定している。日本政府は中日共同声明の中で、台湾が中国の領土の不可分の一部であることに関する中国政府の立場を十分理解し、尊重し、「ポツダム宣言」第8条に従うことを堅持すると明確に表明している。これは中日関係の基礎、原点を定めたものだ。今年は中日国交正常化50周年であり、日本は初心を忘れず、信用を実践し、約束を守り、両国関係と地域の安定に資することを多く行い、その逆とならないようにすべきだ。