孔鉉佑駐日大使が魯迅生誕140周年記念中日オンライン交流会にビデオメッセージ
2021/11/03

 10月30日、魯迅先生生誕140周年を記念するため、在新潟中国総領事館、魯迅文化基金会、中国国際教育テレビ局(CECTV)は魯迅生誕140周年記念中日オンライン交流会を共同で開催した。孔鉉佑駐日大使が招きに応じ交流会でビデオメッセージを発表した。

 孔大使は次のように表明した。魯迅先生は中国の偉大な文学家、思想家、革命家である。100年余りこのかた、彼の思想と人格は一世代また一世代と中国人に影響を与え、今日もなおわれわれが難関に挑み、錬磨・前進するときの精神的栄養となっている。ご存知のように、魯迅先生は若い頃に中国の多くの仁人志士と同じように日本へ留学し、中華振興の道を探求した。彼と藤野厳九郎教授の物語は中日両国人民の2000年余りにわたる相互学習・参照、友好往来の生き生きとした縮図でもあって、われわれが共同で保有する貴重な財産であり、世々代々受け継ぎ、一層の輝かしさを加えるべきだ。

 さらに次のように述べた。来年、中日両国は国交正常化50周年の重要な節目を迎える。世界の100年ぶりの変局を前に、中日関係は新たな岐路に立ち、新たなチャンスと試練に直面している。しばらく前、習近平主席は岸田文雄首相と電話会談を行い、両国指導者は中日関係発展のための目標と方向をはっきりと指し示した。双方がつねに初心を忘れず、正しい方向を堅持し、互恵・ウィンウィンを拡大し、矛盾や食い違いをコントロールし、実際の行動で指導者の政治的共通認識を具体化し、両国関係の新たな発展の見通しを共に切り開くよう希望する。宮城県と仙台市が引き続き魯迅を紐帯として、柔軟で多様な対中文化交流を一段と繰り広げ、両国人民の理解と友情の増進に力を尽くすよう希望する。

 宮城県の村井嘉浩知事もビデオメッセージを発表し、次のように表明した。中国の著名な文豪である魯迅先生はかつて宮城県で勉学され、われわれはこのことをとても誇りに思っている。魯迅先生は仙台市で例えば東北大学の「魯迅の階段教室」(旧仙台医学専門学校6号教室)といった多くの足跡を残しており、その下宿先の旧跡を改修した記念公園も来春、正式にオープンする予定だ。コロナ収束後により多くの友人が見学に訪れることを心待ちにしており、日中の友好交流が途切れることなく行われるよう希望する。

 孫大剛新潟総領事と王凱歌CECTV副局長が主催者側を代表してそれぞれ挨拶し、次のように述べた。魯迅先生は長期にわたり中日の民間往来と文化交流を推し進め、仙台などの地域ではいまなお魯迅の精神を受け継ぎ、中日友好を促進する多くの民間団体が活発に活動している。中日友好のバトンが引き継がれ、後に続く人がいる。ご出席の皆さんが魯迅およびその作品から力を汲み取り、友好の信念を固め、中日関係が次の50年に向かって船出し、着実に遠くまで進むのを後押しするよう希望する。

 交流会の席上、魯迅の孫で魯迅文化基金会会長を務める周令飛氏、人民中国雑誌社の王衆一編集長、日本東北大学の山口昌弘副学長、仙台魯迅研究会の車田敦理事長らがそれぞれゲストとして講演を行うとともに、魯迅先生の各分野における傑出した成果、東北大学にとってのその特別な意義などの問題について出席者からの質問に答えた。中日各界の代表約200人が出席し、うち青年・学生が100人余り。