孔鉉佑大使、中国女子バレーW杯初優勝40周年記念行事にオンライン出席
2021/11/16

 11月16日、孔鉉佑駐日大使は、薛剣・大阪総領事が進行を務める、大阪総領事館主催の「波乱の歳月、原点回帰」中国女子バレーボールワールドカップ(W杯)初優勝40周年記念活動にオンラインで参加しました。中国女子バレーの有名選手である孫晋芳さん、楊希さん、趙蕊蕊さん、テレビドラマ「燃えろアタック」のヒロイン小鹿ジュンを演じた荒木由美子さん、中国女子バレーファン代表などがオンラインで集い、女子バレーの精神と中日のスポーツ友好交流について心置きなく語り合い、吉村洋文大阪府知事からもビデオメッセージが寄せられました。

 孔大使はあいさつで次のように述べました。大阪は中国女子バレーボールチームが3回の優勝を果たした幸運な場所で、中国女子バレーの精神を世界に示した歴史的な舞台、中日両国がバレーによって縁を深めた美談が生まれた場所でもあります。きょう40年前の中国女子バレーW杯初優勝を記念するのは、女子バレーの精神の継承と発揚を通して、国内外の中国人の、新たな時代にまい進する意欲を刺激し、日本の友人たちと共に友好という伝統をひもとき、スポーツ交流を通して中日友好に新たな一章を加えたいと願うからです。

 40年前、中国女子バレーが大阪で初めてW杯のトロフィーを獲得した夜は、中国全体が湧き上がりました。大勢の人々が歓声を上げて涙を流し、「団結して中国を振興させよう」というスローガンが神州<中国の美称>の大地に響き渡り、中国の改革・開放の幕開け、「みんなで必死になって世界に追いつく」という時代の縮図となりました。この40年間で、中国の女子バレーは「5連覇」という輝かしい偉業を成し遂げて次々と世界の頂点を極め、低調な時も頭を上げて奮起しました。そして祖国至上、団結と協力、粘り強い闘い、負けを口にしない女子バレーの精神を育み、数世代の中国人に共通する記憶と気持ちのよりどころになって中華民族の貴重な精神的財産となりました。それは中国共産党員の精神的系譜の重要な一部分でもあります。40年後の今日、私たちは中国共産党建党100周年を迎え、近代的社会主義国家全面建設の新たな征途を開きましたが、女子バレーの精神は依然として、私たちが新たな時代に民族復興実現のために奮闘し続けるよう励ます、強大な精神の力でもあります。

 中国の女子バレーが幾度もの好成績を挙げた裏で、中国女子バレー事業の発展や中日バレー交流促進のために日本の友人が積極的に貢献したことも私たちは忘れていません。日本の伝説的な監督、大松博文氏は周恩来首相の招きを受け、中国の女子バレーチームを特訓し、自身のオリジナルの「アジア式戦法」を惜しみなく伝え、その後の中国女子バレーの台頭に確固たる基礎を築きました。両国の女子バレー陣はアジアと世界のバレー界の強豪として、互いを尊重し、互いに学び、共に高め合っており、両国の女子バレーは常に両国民の注目の的でした。われわれは今日、「燃えろアタック」で小鹿ジュン役を演じた荒木さんをお招きしました。中国女子バレーの5連覇期間に放映されたこのテレビドラマは、中国で視聴率が瞬く間に上がりました。自らを奮い立たせる小鹿ジュンの物語は、女子バレーの精神にぴったりで、中国の視聴者の強い共感を呼び、一世代の中国人の美しい思い出となりました。

 孔大使はまた次のように述べました。スポーツは国境を越えた人類共通の言語であり、両国民をつなぐ重要な絆でもあります。中国も日本も競技スポーツの大国で、バレー、卓球、バドミントン、サッカー、バスケットボール、体操、水泳、フィギュアスケートなど各種の試合会場では、両国のアスリートが一緒に競技している光景も見慣れたものになっています。これは両国の人々に、ますます多くの共通の話題を提供し、双方の心理的、感情的な距離を縮めました。

 今年夏の東京オリンピックでは、中日両国のアスリートによる、競技場内外での友好的インタラクションが、数多くの心温まる時を刻みました。北京冬季オリンピックはすでにカウントダウンに入っています。日本各界の友人たちから冬季オリンピックへの期待と祝福が寄せられており、私たちは簡素、安全で素晴らしい冬季オリンピックの開催に自信を持っています。日本のアスリートと北京で再会し、共に未来に向かうことを楽しみにしています。来年の中日国交正常化50周年を機に、双方が人的・文化的交流をさらに強化し、民心の通い合いを深め、新時代にふさわしい中日関係の構築に共に努力していけるよう願っています。