孔鉉佑大使、「中日国交正常化50周年祝賀九州中日友好大会」にビデオメッセージ
2022/01/26

 1月25日、孔鉉佑大使は「中日国交正常化50周年祝賀九州中日友好大会」にビデオメッセージを寄せた。この活動は、在福岡中国総領事館と九州各県の日中友好協会の共催によるもので、中日友好協会の唐家璇会長が祝電を送り、程永華同常務副会長、在福岡総領事館の律桂軍総領事、日中友好協会の永田哲二理事長代理、福岡県日中友好協会の森山沾一会長が大会に出席してあいさつした。



 孔大使は次のように述べた。今年は中日国交正常化50周年であり、中日関係の重要な節目であるとともに、歴史の新たな出発点でもある。習近平国家主席と岸田首相は、国交正常化50周年を機に、新しい時代にふさわしい中日関係の構築を図ることについて重要なコンセンサスに達し、両国関係発展の目標と方向を示した。双方は両首脳の重要なコンセンサスを指針とし、国交正常化の初心を再確認し、中日の四つの政治文書の精神を守り、中日友好協力の使命を継承し、中日関係の正しい発展方向を深く考え、把握し、より堅固、強じんで、成熟ししっかりした中日関係を次の50年につなげていくべきだ。

 また次のように述べた。中日友好の土台は民間にある。九州地方は中国との往来の歴史が長く、中日交流・協力の重要な玄関だ。中日関係が順調な時も逆境の時も、九州の各界の人々は常に中国との友好の信念を持ち続け、両国の友好交流と協力を積極的に促進しており、その信念と情熱には感動と敬意の念を禁じ得ない。世紀の感染状況と100年に一度の変化が加速している今、中日関係は感染症の試練の中で大きな強靭性と潜在力を示しており、連携して感染症と闘い、地域協力を図り、地球規模の課題に対処する面で双方の共通の利益と責任はすます広範かつ多様になっている。一方、両国関係は依然として複雑な状況に直面し、新旧の問題が絡み合って顕在化し、内外の幾重もの要因にかき乱されて、進むか退くかの大事な岐路に立たされている。中国は、両国の有識者が民間友好の伝統を発揚し、中日関係の改善と発展に重要な役割を果たすことを期待している。そこで、三つのことを提案したい。

 第一に、国交正常化の初心を再確認し、中日関係の正しい方向を押さえる。50年前、先輩政治家は両国人民の根本的利益に立ち、高度な政治的知恵と戦略的目をもって、国交正常化という戦略的決断を下した。50年にわたる中日関係発展成功の秘訣は、互いの政治制度やイデオロギーの違いを超えて、常に平和、友好、協力の正しい方向をおさえたことにあり、また四つの政治文書の諸原則を守り、敏感な問題を適切に処理し、両国関係の政治的基盤を守ったことにある。いま日本の少数の政治勢力は、イデオロギーの対立をあおり、両国関係の政治的基盤や重大な原則に関わる問題で次々と後ろ向きな動きを見せており、両国の有識者がこれを大いに警戒し、それによる両国関係の大局への打撃を防ぐよう希望する。

 第二に、友好への信念を固め、民で官を促す友好の伝統を発揚する。民間友好と地方交流は、中日関係の優れた伝統で、独自の強みである。戦後、中日関係の再建と発展のプロセスでも、中日関係が紆余曲折をたどった時でも、両国の各界は積極的に民で官を促し、経済で政治を促し、中央から地方を促し、中日関係の発展に重要な貢献をしてきた。両国の識者が友好の伝統を継承、発揚し、中日が「互いにパートナーであり、互いに脅威とならない」ことを真に社会的コンセンサスにして、中日友好を深く浸透させ、両国関係が発展するための社会と民意の基盤を固めるよう希望する。

 第三に、交流と協力を深め、中日友好により多くのプラスのエネルギーを注ぐ。中国と日本は地理的に近く、文化的に相通じ、全方位的で広範囲、重層的な交流の枠組みを形成している。感染症の影響により、この2年間両国市民の現地訪問や対面式のコミュニケーションのチャンネルがなかったことは、両国の民間往来に新たな課題をもたらした。各友好団体が国交正常化50周年記念を機に、柔軟で多様な人的文化的交流活動を進め、交流不足を解消し、民心の触れ合いを深めて、両国市民が一層知り合い親しくなるようにすること、特に両国の若い世代が中日関係に関心を持って中日交流に参加し、友好の信念を受け継いでいくようにすることを期待している。

 孔大使は次のように述べた。北京冬季オリンピックが間もなく盛大に幕を開ける。人類の団結と友情の象徴であり、世界の選手が公平に競いう舞台であり、各国の人民が友好交流をする祭典でもある。私たちは簡素で安全な、素晴らしい五輪の祭典を世界に届け、各国と手を携えて共に未来を向かう自信がある。日本のアスリートが中国に来てウインタースポーツの実力を披露することを歓迎するとともに、両国の選手が好成績を収めるよう期待している。