北京６日発新華社電によると、中国の習近平国家主席は同日午後、北京の人民大会堂で、２０２２年北京オリンピック開幕式出席のため訪中したキルギスタンのジャパロフ大統領と会見した。

　習氏は次のように指摘した。中国キルギス国交樹立後３０年間、両国関係は飛躍的発展をとげ、すでに高い水準の全面的な戦略的パートナーシップが完成している。中国はキルギスが発展の道を自主的に選ぶのを揺るぎなく支持し、キルギスが国家の独立、主権、安全保障を守るのを揺るぎなく支持しており、キルギスの信頼でき、頼りになる友人、パートナーである。中国としては従来の協力を基礎に、キルギス側との全方位の互恵協力を深め、両国人民によりよく幸せをもたらすようにしたい。

　さらに次のように強調した。両国は発展戦略の連結を強化すべきであり、中国としてはキルギスの良質なグリーン農産物・副業産品の輸入を拡大し、実力のあるより多くの中国企業がキルギスに投資して事業を興すのを支援し、関係重点協力プロジェクトを加速したい。両国国境の感染症共同予防制御の仕組みを十分に利用し、税関の貨物通過能力を高めたい。中国は中国・キルギス・ウズベク鉄道の建設を支持しており、キルギス側と医療衛生、貧困救助・削減、職業教育、女性、青年などの分野の協力を繰り広げ、早急にキルギスに魯班〈古代中国の有名な工匠〉工坊を完成させ、キルギス側がより多くの専門技能人材を養成するのを手伝いたい。引き続きキルギスと感染症対策協力を進め、キルギスにもっと多くの新型コロナウイルスワクチン援助を提供したい。中国としては、キルギス側との安全保障協力のレベルを全面的に引き上げ、両国と地域の安全・安定を共同で守りたい。国際・地域問題での協調協力を強化し、国際的公平公正を守りたい。

　これに対し、ジャパロフ氏は次のように表明した。訪中し、北京オリンピック開幕式に出席できたことを大変光栄に思う。中国は感染症の影響を克服して北京五輪開催にこぎ着けた。開会式は華やかで美しく、真のオリンピック精神を現しており、世界の人々により多くの連帯と友情、希望をもたらすだろう。キルギス中国関係は真の平等、相互信頼、互恵の精神に基づいたものだ。中国が長期にわたりキルギスに貴重な支援を行ってきたことに感謝する。キルギスは引き続き中国が新疆、台湾、香港関連の問題で主権、安全保障など自身の核心的利益を守るのを揺るぎなく支持していく。キルギスは習近平主席が打ち出したグローバル開発イニシアチブを支持しており、中国側と経済貿易、交通、エネルギー、教育など各分野の実務協力を推し進め、中国・キルギス・ウズベク鉄道を「一帯一路」共同建設協力の旗艦プロジェクトに築き上げたい。もっと多くの中国企業がキルギスに投資して協力を進めるのを歓迎し、そのための良好なビジネス環境を提供し、その正当な合法的利益を保護したい。キルギスとしては、中国側と国際・地域問題における協調協力を強化し、テロリズムと組織犯罪を共同で取り締まり、両国と地域の共同安全保障を守りたい。本日われわれが発表した共同声明はキルギス中国関係発展に新たな活力を添えるものと信じる。

　双方は「習近平中華人民共和国主席とジャパロフ・キルギス共和国大統領の共同声明」を発表するとともに、文化、グリーン開発、古典著作の相互翻訳出版などの分野の複数の協力文書に調印した。

　会見には丁薛祥、楊潔篪、王毅、何立峰各氏が同席した。