習近平主席、マクロン仏大統領と電話会談
2022-02-16 23:18

 北京16日発新華社電によると、中国の習近平国家主席は同日午後、フランスのマクロン大統領と電話会談を行った。

 マクロン氏は習氏と中国人民にトラ年の新春のあいさつを述べ、北京冬季オリンピック大会の素晴らしい開会式成功に祝意を表し、中国が現在の情勢の中で予定通り北京冬季五輪・パラリンピック大会を開催することはたやすいことではまったくないとし、フランスは常に大会の成功を支持し、引き続き全力で支持すると表明した。

 習氏はマクロン氏とフランス人民に新春の祝福を述べ、北京冬季五輪の予定通りの順調な開催は国際社会の心が平和、団結、進歩に向かっていることを示すものであると指摘し、フランス選手の好成績に祝意を表した。

 習氏は次のように強調した。昨年、われわれは2回の電話会談を行い、中仏独首脳ビデオサミットに2度出席し、二国間関係の発展を積極的に後押しした。われわれの努力は多くの成果を収めた。昨年、両国間の貿易額が800億㌦を超え、中国のフランスからの農産品輸入総額が前年に比べ40%増えた。初の人工知能シンポジウムや農業科学技術協力シンポジウムを前後して開催し、初の共同実験室事業募集指針を予定通り発表した。これらには創造的意義がある。新たな1年に中仏双方は前向き、健全、向上のメインの基調を続け、相互尊重・対等処遇の原則に従い、各レベルの対話・交流を強化し、理解と相互信頼を増進し、中仏協力が新たな成果を収めるよう促すべきだ。

 習氏は次のように指摘した。今年、フランスは欧州連合(EU)輪番議長国を引き継いで以来、EUの団結増進や欧州の自主戦略強化で成し遂げたことが少なくない。私が何度も強調しているように、中国とEUは正しい相互認識を堅持し、相互尊重、対話協力、互恵ウィンウィンを堅持しなければならない。中国EU双方は共に努力し、最大公約数を凝集し、中国EU関係の新たな発展を図らなければならない。中国はフランスと共に中国EU首脳会談の成功裏の開催を図り、新たな戦略、経済・貿易、グリーン、デジタル、人文のハイレベル対話を共同開催し、中国EU投資協定の批准・発効プロセスを推進し、双方人民に確実に恩恵をもたらすことを願っている。

 マクロン氏は次のように述べた。現在、国際情勢は緊張と動揺に満ちている。こうした背景の下、フランスは中国との全面戦略パートナー関係を深めることを一段と希望している。フランスは近年の中国との技術、農業、航空、原子力などの分野の協力が重大な成果を収めていることに満足している。中国と共に新型コロナの影響を克服し、人の行き来を強化し、友誼と相互信頼を増進し、互恵協力を深めることを検討したいと願っている。今年上半期、EU輪番議長国としてフランスはEUと中国の前向きのアジェンダを全力で推進し、中国と共に努力し、EU中国首脳会談の成功を後押しし、EU中国関係を前向きに発展させる。EU中国投資協定の批准・発効の進展を希望する。

 両国元首は次のステップとして二国間協力について多くの重要な共通認識(コンセンサス)に達した。

 1、農業科学技術・地方優位農業産業協力の早期実現を図る。中国はフランスが中国の要求に合致する農産品・食品企業の中国での登記を歓迎する。

 2、中仏「グリーン製造協力パートナー」イニシアチブを深め、相手国企業の自国での発展に公平、公正で、差別のないビジネス環境を提供する。

 3、より多くのフランスの銀行と金融インフラの人民元決済システム受け入れを支持する。中国は関係の手続きと基準に基づき、フランス資本銀行の関係の金融資格申請に対する審査・認可を積極的に行う。

 4、両国航空企業のさまざまな形の協力を支持し、航空機の相互耐空認証を推進する。

 5、第三国市場協力の第4次モデル事業リストの実行を加速する。

 6、中仏戦略対話宇宙分科会、ネット分科会を早期に開催し、極地、海洋に関する対話を進め、軍の各レベルの対話交流を強化する。

 マクロン氏は現在のウクライナ情勢に対する見方を説明した。習氏は、関係各国は政治解決の大方向を堅持し、ノルマンディ・フォーマット〈仏独ロ・ウクライナ4カ国高官協議〉を含む多国間の枠組みを十分利用し、対話と協議を通じ、ウクライナ問題の全面解決を図るべきだと強調した。

 双方はまた共に関心を寄せる他の問題について意見を交換した。