中国外交部報道官,WHOの第2段階ウイルス解明計画について,記者の質問に答える
2021-07-26 16:18

 中国外交部の趙立堅報道官は23日の定例記者会見で世界保健機関〈WHO〉事務局が今月16日、加盟国に対し第2段階新型コロナウイルス発生源解明計画を伝え、23日までに意見を寄せるよう要請したことに対し中国は意見を出したか、第2段階計画に参加するかとの質問に次のように答えた。

 16日のWHO加盟国の報告会で中国と少なくない国が第2段階計画に対する基本的立場を明らかにした。中国のジュネーブ常駐代表団はすでに書面でWHOに見解と主張を明らかにした。われわれは中国の提案を続けていく。ここであらためて幾つかの点を強調したい。

 まず計画は第73回WHO総会決議の要求に合致していない。決議はWHO事務局長が引き続き加盟国と緊密に協力し、ウイルスの動物起源とヒトへの感染経路を調べることを明確に要求している。これは次の段階の解明計画の策定が加盟国主導でWHOと加盟国が十分協議し、合意を求めていかなければならないことを意味している。計画の起草過程も公開し、透明でなければならない。

 次に計画は中国とWHOの発生源解明共同研究報告の結論、提案と合致していない。報告はWHOの専門家と中国の専門家の共同チームがまとめたもので、世界中での解明研究の中国の部分である。報告の権威ある結論と科学的提案は次の段階の世界中での解明研究の重要な基礎であるべきである。

 中国と多くのWHO加盟国はこの計画が重大な政治的干渉を受け、科学、客観の原則を失い、協力の精神に欠けた文書であると遺憾に思い、留意している。例を挙げれば、中国WHO共同研究報告は「研究室からの漏えいの可能性は極めて低い」と結論し、世界の科学界も広く認めている。今回の計画は依然「中国の研究室の規定違反によるウイルス漏えい」を研究の重点とし、逆に世界の早期感染症例やコールドチェーンによるウイルス感染など重要な研究方向を下心があって故意に無視している。これでは米国など少数の国が騒ぎ立てる「研究室漏えい論」に呼応していると連想せざるを得ない。さらに計画の起草過程が透明性に欠け、政治的操作の産物と疑わざるを得ない。

 最後に私が強調したい点は、中国は常にウイルス発生源解明を極めて重視し、自らの解明研究を続けているということだ。同時に率先してWHOと研究協力している国として中国は次の段階の世界中での発生源解明協力にも引き続き積極的に参加する。われわれはWHOが科学、専門、客観の精神を堅持し、国際社会と共に研究の科学性と厳粛性を守り、発生源解明を政治利用する逆流を共に阻止し、世界の防疫協力の良い雰囲気を共に維持することを希望する。