中国外交部,コロナ発生源追跡問題で外国使節にブリーフィング
2021-08-16 13:46

 中国外交部の馬朝旭副部長は13日午前、新型コロナウイルス発生源追跡問題について中国駐在外国使節に対するブリーフィングを行った。オンライン・オフラインを合わせたハイブリッド形式で行われ、160人余りの使節と国際機関代表が出席した。中国・世界保健機関(WHO)発生源追跡合同研究専門家チームの中国側リーダー梁万年氏、武漢国家生物安全実験室主任の袁志明氏、中国工程院の徐建国院士(会員)、科学技術省重大特別プロジェクト司〈局〉副司長の張洪剛氏、国家衛生健康委員会科学教育司副司長の顧金輝氏が出席した。

 馬氏は次のように指摘した。新型コロナ発生以来、中国は人類衛生健康共同体の理念を堅持し、国際社会と予防抑制経験を迅速に交流し、力の及ぶかぎり防疫を支援し、率先して世界で最大規模のワクチン協力行動を展開し、世界の公衆衛生安全保障に際立った貢献をしている。中国は常に科学的態度で世界中での科学的な発生源追跡協力に積極的に参加し、これまでに2回、WHOの専門家を招き、ウイルス発生源追跡研究を行った。WHOは今年3月、中国WHO発生源追跡合同研究報告を正式に発表し、発生源追跡問題について最も権威ある、最も専門的で、最も科学的な結論を出し、今後の追跡の取り組みについて具体的提案を行った。中国の専門家はまたWHOに対し、第2段階追跡の取り組みについての中国プランを自主的に提示した。

 馬氏は次のように指摘した。世界的発生源追跡問題に対する中国の立場は一貫し、明確なものである。第一に発生源追跡は科学の問題で、科学者がウイルスの動物起源と人への感染経路を研究し、探し出すようにすべきで、そうするほかなく、いかなる国も政治的私利から命を無視し、科学の問題を政治問題化したり、他国を中傷し、攻撃したりする権利はない。第二に中国WHO合同研究報告は国際社会と科学界が広く認める結論、提案であり、WHOを含む各方面から尊重され、実行されるべきものである。今後、世界中での発生源追跡の取り組みはこれを踏まえて進めるべきで、そうするしかく、もう一度やり直すべきものではない。第三に中国は常に科学的な発生源追跡を支持し、参加を継続している。われわれが反対するのは政治的な追跡であり、WHO総会決議に反する追跡であり、中国WHO合同研究報告を捨て去る追跡である。第四にWHO事務局はWHO総会決議の要求に従い、世界中での発生源追跡計画や今後の取り組みの仕組みを含め、加盟国と十分協議し、加盟国の意見を十分尊重し、当事国の発生源追跡計画については当事国と協議して決め、それを踏まえて協力を有効に進めるべきである。

 馬氏は次のように強調した。ウイルスに国境はなく、感染は人種を区別しない。中国は世界各国と同様、新型コロナの被害者であり、ウイルスの発生源を迅速に見つけ出し、感染を迅速に遮断することを希望している。現在、感染のまん延が繰り返されており、ワクチンの公平な分配に力を入れ、団結、協力して新型コロナと闘うことが当面の急務である。感染源追跡協力は科学の方向を堅持すべきで、政治問題化に断固反対すべきである。中国は各国と共に世界中での科学的発生源追跡を積極的に展開し、人類が最終的にウイルスに打ち勝つため中国として貢献したいと願っている。

 梁万年氏はWHOの国際専門家チームが中国で行った感染源追跡合同研究の具体的状況、特に合同研究報告の結論と主要な提案の科学性、権威性を詳しく説明した。袁志明氏は武漢ウイルス研究所のコロナウイルス研究状況を説明し、「武漢ウイルス研究所からの流出論」に対し、事実を示して反論した。徐建国院士は医学科学の角度から、発生源追跡の取り組みの科学性と複雑性およびコールドチェーンを通じた感染を研究する必要性を説明した。張洪剛氏は国内の科学的な感染源追跡研究および世界中での感染源追跡研究、特に多くの国、多くの場所での早期症例発見状況について説明した。顧金輝氏は中国がWHOと積極的に展開している協力の状況を振り返り、今後の発生源追跡に関する中国のプランを説明した。

      

 ロシアのデニソフ中国駐在大使が発言し、次のように述べた。ロシアは感染源追跡の政治問題化に反対し、協力、透明、多国間主義の方式によるウイルス発生源追跡を支持する。WHOの枠組みは加盟国の授権に基づき、加盟国が協議して原則を定め、既存の科学的証拠に基づいて発生源追跡に取り組むべきである。ソマリアのアリワライ中国駐在大使は次のように述べた。中国WHO合同研究報告は科学的結論を出した。発生源追跡研究はWHO総会決議の関連の要求に従って行うべきだ。新型コロナと闘うことは国際社会の当面の急務であり、優先事項である。中国はこれまで世界100余りの国に8億回分以上のワクチンを供給し、COVAXファシリティーに1億ドルを拠出し、年間20億回分のワクチンを世界に提供するとし、世界の新型コロナとの闘いに重要な貢献をしている。