10月25日、呉江浩大使は中国社会科学院が主催する「中日平和友好条約」締結45周年国際学術シンポジウムに招待されてオンライン形式で出席し、ビデオメッセージを寄せた。中国社会科学院の高翔院長、中日友好協会の程永華常務副会長、中国社会科学院日本研究所の楊伯江所長、中華日本学会の高洪会長のほか、福田康夫元首相、垂秀夫駐中国大使、宮本雄二元駐中国大使ら中日両国の政府代表と各界代表が出席した。
呉大使はあいさつで次のように述べた。現在の国際情勢と地域情勢は複雑で入り乱れており、一国主義と覇権主義が台頭し、冷戦と陣営対立の考えが復活し、国連を中心とする国際システムと国際法に基づく国際秩序に深刻なダメージを与えている。地政学的な注目度の高い問題が次々と発生し、ウクライナ危機は今日まで長引き、パレスチナ・イスラエル紛争はエスカレートし続け、世界の平和と安定は現実的な挑戦に直面している。世界的危機の試練を前に、いかに正しい選択をするか、中国と日本の知恵が試されており、地域と世界の将来がかかっている。
呉大使は次のように強調した。45年前を振り返ると、米ソ冷戦が本格化し、両極が対立して危機的状況にあった。中日両国の古い世代の指導者は中日平和友好条約締結という戦略的な決断を下し、両国関係史上における重要な一里塚を築き、中日関係の政治的・法的基礎を築いただけでなく、地域と世界の平和と安定の維持に独自の役割を果たした。
呉大使は、条約締結45周年は中日関係の新たな出発点であり、双方はこれを機に条約の初心に立ち返り、条約の義務を履行し、過去45年間の中日関係発展の過程から知恵とインスピレーションをくみ取り、中日の平和友好協力の新たな章を記し続け、世界の平和と安定を維持し、国際的な公正と正義を守り、新しい時代を背景に条約の精神に新たな中身を吹き込むべきだとし、次のように指摘した。
第一に、確固たる政治的基盤を築かなければならない。
第二に、突出したリスクをコントロールしなければならない。
第三に、協力とウィンウィンを模索しなければならない。
第四に、人々の心の通じ合いを深めなければならない。
第五に、公平と正義を守らなければならない。