2020年「Panda杯」全日本青年作文コンクールのオンライン表彰式
2020-11-25 08:43

 11月23日、2020年「Panda杯」全日本青年中作文コンクールのオンライン表彰式が行われた。孔鉉佑駐日大使が書面であいさつを送り、中国外文局の方正輝副局長、日本科学協会の顧文君常務理事、森ビル株式会社の星屋秀幸特別顧問、東日本国際大学の西園寺一晃客員教授、コンクールの協賛団体代表、受賞者代表ら計約100人が出席した。日本財団の尾形武寿理事長、日本科学会の高橋正征会長はビデオメッセージを寄せた。人民中国雑誌社の陳文戈社長が司会を務めた。

 孔大使はあいさつで次のように述べた。「Panda杯」全日本青年作文コンクールは2014年の創設以来、中日両国での影響力が日々高まっている。昨年、習近平国家主席は受賞した青年に返信を送り、中日両国の青年が相互交流・学習を強化し、相互理解を深め、長期的に友情を育み、両国関係のよりよい明日を創るために積極的に貢献するよう激励した。習主席と日本の青年との書簡のやりとりは、中日両国で大きな反響を呼び、「Panda杯」という中日青年交流のブランド活動を引き続き成功させる励みとなった。

 孔大使は次のように述べた。今回のコンクールで、応募した日本の青年たちは中国の友人たちとの交流で得た感動、中国の歴史・文化や経済・社会の発展を目の当たりにした時の衝撃、中日関係と友好交流を考察した際に得られた啓発を真摯(しんし)な感情と素朴なタッチで生き生きと記している。多くの人々が申し合わせたかのように新型コロナ肺炎への対応をテーマに選び、中日両国の人々が共同で感染と戦う際に示した「一衣帯水、同舟相救う」の貴重な精神を描き、たたえており、非常に感動した。

 また次のように述べた。中日両国は地理的に海を一つ隔てた、お隣同士である。しかし、互いの国民感情をどのように改善するかはつねに双方が直面している重要問題の一つだ。率直に言って、日本人の対中感情が長年よくならないのは日本社会に存在する中国への偏見と関係がある。中国の先賢は「之(これ)を聞くは之を見るに若(し)かず。之を見るは之を知るに若かず」と言っている。積極的に接触し、進んで理解してこそ偏見をなくすことができ、これは客観的理性的な対中認識を形成する第一歩でもある。

 さらに次のように述べた。中日友好の基盤は民間にあり、未来は青年にある。

 現在、中日関係は改善・発展が続いている。先ごろ、習主席と菅義偉首相が初めて電話会談を行い、双方は政治的相互信頼を絶えず増進し、互恵協力を深め、人的・文化的交流を拡大し、新しい時代にふさわしい中日関係の構築に努めることで一致した。新しい情勢下に、中日両国間の民間交流、特に青少年の交流は新たなチャンスを迎えている。中日両国の未来を担う若い世代として、皆さんには時代が与えた責任を積極的に担い、身近な小さいことから始めて、中日の代々の友好の伝承者、中日民間交流の先駆者、中日互恵協力の新たな力となり、若さと活力で中日関係の新しい章を記してほしい。

 方副局長は次のように述べた。今年、中日両国民が感染症と闘う過程で、多くの感動的な話が生まれた。感染症終息後、受賞した青年たちが中国訪問の願いを実現し、中国各地を見て回り、中国の歴史・文化、風土や人情、経済・社会の発展を全方位で感じ取り、中国の青年と顔の見える率直な交流を繰り広げ、新鮮で立体的な真実の中国を一層直感的に理解してくれるよう望んでいる。

 尾形会長は次のように述べた。日中交流の意義は互いを十分に理解し、日中友好の後継者を育てて、安定した日中関係構築の大きな原動力とすることにある。両国各界が「Panda杯」を借りて、日中友好事業を代々伝えていってほしい。

 高橋会長は、受賞した青年たちが、中国を訪れる前に自分たちの興味や関心と組み合わせて、日本と中国に関する話題を十分に知り、考え、来年の訪中を実り多いものにするよう期待していると語った。

 コンクールの審査委員を務める、中国語教育推進会の葉言材幹事長と西園寺教授は講評で、今年の応募作品は内容が豊富、視点が多様で、レベルもさらに向上しており、応募者が「未来志向」の前向きな目で両国関係を見ていることはとても頼もしいと述べた。

 受賞者代表の筑切佑果さんと岩崎春香さんは、作品の要約をオンラインで紹介し、両国の市民が日中関係を能動的に考え、相互理解を積極的に深めれば、きっと両国関係のよりよい未来を開くことができると述べた。

 コンクールのハイライトの一つとして、組織委員会はこれまでの応募者を対象に、初めて「Panda杯青年交流アンケート調査」を実施した。その結果、回答者の94・32%が「中日関係は日本にとって重要である」とし、85・82%が「日中両国はより緊密な協力関係を築いて、アジアと世界の平和と繁栄を実現すべきである」、半数近くが「青少年交流など民間レベルの直接的な交流を促す」ことが日中関係を強化する最も効果的な方法であるとしていた。

 「Panda杯」全日本青年作文コンクールは、中国在日本大使館、人民中国雑誌社、日本科学協会の共催。今年は7回目で、481点の応募作品の中から個人賞55点と団体賞3点が選ばれた。感染症の影響を受け、今年11月下旬に予定されていた受賞者の訪中活動は来年に順延される。