中国,無人機でモニタリング管理管制強化へ 釣魚島,黄岩島などの海域
2012/09/23
 

  中国の国家海洋局による無人機リモートセンシング監視モニタリングの実験が同日、江蘇省連雲港で審査のすえ確認検査にパスした。無人機リモートセンシング監視モニタリング技術の普及・応用は、海域の動的監視モニタリング管理システムを豊富にし、充実させ、重点海域と重点プロジェクトに対する動的監督管理水準を引き上げ、海洋の総合的管理・管制能力を増強するのに役立つとみられている。

   国家海洋局海域管理司の于青松司長は次のように語った。今年初めに国務院が承認した「全国海洋機能区画(2011―20年)」は、「全面カバー、立体化、高精度の海洋総合管理・管制体制をつくる」よう求めている。次の段階では、実験作業の経験を全面的に総括し、海域の無人機リモートセンシング監視モニタリングのための管理制度と技術規程を導入、整備し、第12次5カ年計画(2011~15年)期間中に沿岸各省の無人機リモートセンシング監視モニタリング基地建設を終えて、海域での無人機使用を全面的に推し進めることをめざす。

   于司長はさらに、沿岸海域監視モニタリングの深化を踏まえて、モニタリングの内容と範囲を拡大し、黄岩島、釣魚島、蘇岩礁および西沙、中沙、南沙群島付近海域を含む中国の全管轄海域の総合的管理・管制を全面的に強化すると述べた。

   説明によると、新型のリモートセンシング・モニタリング手段である無人機は、既存の衛星リモートセンシング、航空リモートセンシング、現場モニタリング技術の不足を補うもので、機動性が強く、コストが安く、能率が高いといった特色をもつ。それによって得られたリモートセンシング画像の解像度は0・1㍍にも達し、衛星リモートセンシング画像を大きく上回る。その航続能力は最大16時間以上に達し、国の海域動的監視モニタリング管理システムの重要な情報源になるという。

   海域無人機リモートセンシング監視モニタリング実験では、合わせて二組の無人機と監視モニタリングデータ処理などのソフト・ハード設備を特注し、江蘇省連雲港の全沿岸海域、300余平方㌔の海面干拓海域、10余りの離島および南通の1000平方㌔近い養殖用海域の航空写真を撮影し、大量の海域空間資源と海域開発利用に関する高解像度のリモートセンシング・モニタリング・データを収集した。

                                                                                                                                                                                 (南京9月23日発新華社)