震災でも日中民間交流促進努力止まらず尾形日本財団理事長
2011/04/23
 

 「日本の震災復興活動は大変だが、日中民間友好交流を促進するわれわれの努力が止まることはない」、今週訪中した日本財団の尾形武寿理事長はこう強調し、さらに民間交流は日中関係の発展と世界平和にとってプラスで、財団が長期にわたり資金支援する各種日中民間交流事業は大地震の影響を受けることなく、継続して行われると述べた。

 尾形理事長は長春、上海などの大学で「笹川杯」日本知識クイズ大会を見学し、学生と交流した。

 中国の学生の日本語学習と日本理解を促すことを目的としたこの大会の2011年度の日程は21日、貴陽で終了した。中国の58大学から約200人の学生が東北、華東、西南の3地域で行われた大会の団体と個人の部に参加した。20人余りの優勝者は日本財団の資金援助で訪日する。

 尾形理事長は、優勝者の今夏の訪日予定が大地震の影響を受けることはないと言明した。また大規模になっている大会を今後、地区別から全国に一本化するとし、第1回全国大会が今年10月に南京大学で開かれることを明らかにした。

 日本財団は日本最大の民間公益団体で、世界的に有名な慈善機関。中日の友好交流活動を支援し、取り組み、中国の多くの学生、医療従事者、地方公務員の訪日研修・交流に対して資金援助し、中国の日本語人材と研究者のために多くの奨励事業を設けた。

 日本財団の支援の下、中日文化交流に長年力を尽くしている日本科学協会は2004年に「笹川杯」日本知識クイズ大会をスタートさせ、これまでに192大学の7000人余りの学生が参加した。

 尾形理事長は故郷の宮城県石巻市が今回深刻な被害を受けたことから、被災地を何度も訪れ、被災者救済に参加している。尾形理事長は中国の学生に今回の地震と復旧復興の状況を説明した。大会に各地から参加した学生は日本の被災者に対して見舞いの気持ちを表し、一部の大学は義援金を集めた。これに尾形理事長は感激していた。

 尾形理事長は、中国の青年・学生をはじめ各方面の努力と支援は日本の被災者が悲しみから抜け出し、郷土の復興に取り組むよう励ますものになると述べ、日本財団は国内で被災者救済活動を進めると同時に、今後も日中の各種民間交流事業を資金援助すると強調した。

(貴陽4月21日発新華社)