中国西南地区の雲貴高原の東部山間に位置する貴州（きしゅう）省は延べ17万6100平方キロメートルの面積を抱え、中国の４９の民族の４２８８万人が暮らしている。山地と丘陵が総面積の92.5％を占め、平均標高は約海抜1100メートル。世界でも有数の典型的なカルスト地形を呈し、中部にある苗嶺山は、長江水系と珠江水系の分水嶺となっている。

貴州省は亜熱帯湿潤モンスーン気候に属し、年平均気温は摂氏15度、年中穏やかな天候に恵まれる。「公園の省」とも称される貴州省は、観光資源が豊富で、美しい山水、奇峰、滝、カルスト洞窟が異彩を放っている。多彩な民族情緒と豊富な文物古跡があいまって、貴州省は天然の絵巻を織り成している。

絶え間ない改革開放とインフラ整備を通じて、貧しかった貴州省は経済発展が軌道に乗せ、国民生活も改善されつつある。２０００年全省のGNPが９９３.２億元、対外貿易総額が６.６億ドルになった。西部大開発の波に乗って、貴州省は今一層の躍進を図ろうとしている。