中国共産党創立100周年を祝い,孔鉉佑駐日大使,日中友好団体刊行物で「中国共産党100年の歩み 中日友好交流の推進を」と題し,署名入り文章を発表
2021/07/02

 中国共産党創立100周年を控える近日、孔鉉佑大使が日中文化交流協会の刊行物に「中国共産党100年の歩み中日友好交流の推進を」と題して、署名入り文書を発表しました。全文は以下の通りです。

 中国共産党は100周年を迎えました。中国共産党100年史は、100年にわたる中国奮闘史です。中国共産党が結党した1921年は、中国が国家と民族が滅亡する危機に陥っていた内憂外患の時期にあたります。救国と生存を図るために、様々な政治勢力、主義・思想が相次いで勃興しましたが、いずれも失敗という形で終焉しています。このような中で、中国共産党だけが中国人民を導き、民族の独立と人民の解放を実現することができました。新中国成立後の中国は、中国共産党の指導のもとで、西洋の先進国が数百年かけて歩んできた発展の道のりを数十年で駆け終え、急速な経済の発展と長期的な社会の安定という2つの奇跡を起こしました。中国共産党は、50余人の小党から9100万強の党員を有する世界最大の執政党に成長し、中国は貧困し、立ち遅れた状態から小康(ややゆとりのある)状態となり、世界第2位の経済大国へと成長を遂げました。中華民族は、〝立ち上がり、豊かになり、強くなる〟という偉大な飛躍を迎えています。

 中国共産党100年史は、100年にわたる国際交流史です。中国共産党は、もとより人類文明のすべての優れた成果を鏡としながら、学ぶことを大切にしてきました。マルクス主義は海外から取り入れた科学的真理であり、中国での実践という土壌の中で絶えず発展してきました。前世紀の複雑で錯綜した国際情勢において、中国共産党は一貫して世界各国との交流、対話、協力に尽力し、世界平和の擁護者、世界発展の貢献者、文明交流の提唱者であり続けてきました。100年来の変局と昨今のパンデミックというダブルインパクト、世界の流動的変化に直面しながらも、中国共産党は引き続き平和発展の道を歩み、新たな発展の枠組みを構築し、更に高いレベルの改革開放と協力・ウインウインを推し進めていきます。「和して同ぜず」というように、文明交流を提唱し、制度間競争やイデオロギーの対立を企てることに反対します。「一帯一路」構想を包括的に進め、新型コロナウイルス感染症対策のために世界との協力を強化し、各国と手を携えて人類運命共同体を構築していきます。

 中日両国は2000年の友好交流の歴史があり、切っても切れない深い歴史的・文化的根源を有しており、これは私たちが共に中日関係を発展させていくための貴重な財産です。中日国交正常化以来、両国関係は紆余曲折を経ながらも、全体としては絶えず発展し続けています。現在、中日関係での複雑な要素は増えてきていますが、中日にとって友好と協力は本流であり、互恵ウインウインの本質は変わりません。中日双方は、来年の国交正常化50周年を契機として、初心に立ち返り、基礎を固め、妨害を排除し、両国関係の美しい未来を切り開いていかなければなりません。特に、中日両国の人的・文化交流を弛まず促進させ、共通する東洋的価値観、理念、思想を探求し、相互理解を深め、心と心の共鳴を大きくし、両国人民、その中でも若い世代には理性的かつ客観的に相手と接していただき、両国関係の改善発展のために良好な世論を形成していく必要があります。

 日中文化交流協会は今年創立65周年を迎えました。貴協会が長年にわたり中日民間友好と文化交流を促進し、幾多の中日友好の美談を残してこられたことに、心からの敬意を表します。長年培ってこられた中日人的・文化交流の優位性を活かし、日本と中国で開催されるオリンピック・パラリンピック及び今年と来年の「中日文化・スポーツ交流推進年」を契機として、中日友好と文化交流の新たな輝かしい成果を創造されることを願っています。