神奈川県で相模湖・ダム建設犠牲者の追悼会
2009/07/29

    神奈川県の相模湖交流センターで26日、第二次大戦中に相模湖・ダム建設で犠牲になった中国、朝鮮、韓国、日本の労働者の追悼会が開かれた。

    これには地元自治体と議会、在日華僑、朝鮮人、韓国人団体や中韓両国の在日外交機関の代表が参列した。午後1時30分、追悼会は荘厳で厳粛な雰囲気の中で始まった。3人の少女が3本のろうそくに火をともし、参列者全員が犠牲者に黙とうした。

    参列者の代表がそれぞれあいさつし、相模湖・ダム建設の犠牲者に深い哀悼の意を表し、苦労して得られた平和を大切にしたいと表明した。駐日中国大使館の代表はあいさつで、中日両国の友好往来の歴史、および第二次大戦中の中国人強制連行など近代以降の日本の中国侵略の歴史を簡単に振り返った後、「歴史を鑑とし、未来に目を向ける」というのは恨みを忘れないのではなく、歴史の教訓を銘記し、中日関係のよい未来を開くためだと指摘した。あいさつの後

    参列者全員が犠牲者に献花した。追悼会のあと、一部の参列者は船で貯水池を一周し、花を投げ入れて、犠牲者に哀悼の意を表した。

    相模湖は日本最初の多目的人工ダムで、1940年から47年にかけて建設された。現在は神奈川県民にとって不可欠の飲用水用ダム、発電所、リゾート地になっている。相模湖ダムを建設するため、当時360万人が動員された。朝鮮、韓国、日本の労働者のほか、日本軍によって強制連行された中国人300人近くもいた。労働条件が極めて劣悪だったうえ、非人道的な虐待を受けたことから、83人が犠牲になり、うち28人は中国人だった。

    日本の有識者と進歩的団体は犠牲者を悼むため「相模湖・建設殉職者合同追悼会実行委員会」を設立し、1979年から毎年7月末に追悼会を開いている。今年は31回目。

(東京7月26日発新華社)