西部大開発スタートから5年 投資は累計約1兆元に
西部大開発スタートから5年 投資は累計約1兆元に
2005/02/07

 

 「西部大開発」のスタートから5年間、中央政府から中国西部に投入されたプロジェクト資金はすでに4600億元に達し、中央財政から現地地方政府への支出金(地方交付税に当たる)と特定事業への補助金は累計で5千億元を突破した。

 国務院西部地区開発領導チーム弁公室が4日に明らかにしたデータからは、国による投資が民間投資を刺激し、西部の国民経済の発展が年々加速していることが分かる。GDP成長率は、2000年が8.5%、2001年が8.8%、2002年が10.0%(2002年)、2003年が11.3%。2004年も推計では前年を上回ったとみられる。平均成長率の全国との格差は、1.5ポイントから0.8ポイントへ縮小した。

 過去5年間、西部の交通や水利、エネルギー、通信など重要なインフラ整備に実質的な進展が見られた。新たに着工された重点プロジェクトは60件、投資額は約8500億元に達する。新たに開通した道路は約9万1千キロメートル、新たに敷設された鉄道は4066.5キロメートル。西部で生産した電力を東部へ送る「西電東送」プロジェクトでは、発電容量累計3600万キロワット分の発電施設がすでに着工した。新たに設置された送電・変電設備の電線総延長は1万3300キロメートルを超える。西部で生産した天然ガスを東部へ輸送するパイプライン事業「西気東輸」プロジェクトは、2004年12月30日に商業運営をスタートした。

 同時期、中国政府は西部の生態系整備への投資も拡大した。2004年末現在、開墾地を森林に戻す「退耕還林」プロジェクトで植林が行われた急斜面の面積は累計790万ヘクタール、荒れた山地などの植林は1130万ヘクタール。牧草地での放牧を停止する「退牧還草」プロジェクト(2003年から開始)では、荒廃の深刻な草原を累計1270ヘクタール整備した。自然林保護、北京市・天津市の砂嵐発生源対策、長江上流域の水質汚染対策、中心的都市の汚染対策などのプロジェクトも比較的順調に進展している。

 「人民網日本語版」2005年2月5日